バス旅で埼玉へ行こう冬におすすめの目的地

東京の北に隣接する埼玉県は、自然と歴史あふれる観光名所も点在しています。秩父や長瀞、そして小江戸・川越は埼玉県の観光名所の代表格です。冬には秩父夜祭やあしがくぼの氷柱、さらに宝登山の蝋梅(ろうばい)など、見応えのある風物詩を楽しむことができます。

そして、さまざまな観光名所を効率よく回るなら、バス旅がおすすめです。この項目では、バス旅で行ける、冬におすすめの埼玉県の観光名所をご紹介します。

日本三大曳山祭り秩父夜祭

秩父夜祭とは秩父神社の例大祭で、京都の祇園祭、飛騨の高山祭と一緒に、日本三大曳山祭りに数えられる大きな祭りです。

例年12月2日と3日の2日間にわたって宵宮と大祭が開催される秩父夜祭は、300年以上の伝統ある祭りです。

養蚕の盛んだった秩父で、この時期に絹織物の市が開かれていたのが起源で、その後経済発展とともに祭りも盛大になりました。2016年にはユネスコの無形文化遺産にも登録されています。祭りでは、国の重要有形民俗文化財にもなっている山車が街を練り歩き、屋台両袖の舞台では、秩父歌舞伎などが行われます。

祭りのクライマックスは、12月3日の19時以降に、6基の山車が秩父神社を出発し、お旅所に到着するまでの間です。

また、2日・3日ともに夜には花火が打ち上げられ、スターマインなど大迫力の花火が夜空を彩ります。

約7万人という秩父市の人口に対して、30万人以上の観光客が訪れる、秩父を代表する祭りです。

自然あふれる霊山を楽しむ秩父三社参り

秩父三社とは、秩父神社、三峯神社、宝登山神社の3つの神社のことです。秩父夜祭で知られる秩父神社、パワースポットとして人気の高い三峯神社、金運アップのご利益が期待でき、『ミシュラン』でも取り上げられたことのある宝登山神社を効率よく回るなら、バス旅がおすすめです。

三峯神社と宝登山神社は、ともに日本武尊(ヤマトタケル)にゆかりのある神社です。宝登山神社は、日本武尊がこの地を訪れた際に山火事に遭遇したのを、不思議な犬の助けもあって無事、山頂に到達することができたという伝説もあります。

秩父神社は武蔵国ができる前から、地域の守り神として祭られてきたという言い伝えがあります。また、宝登山神社から宝登山ロープウェイに乗って、宝登山山頂エリアに行くと、1年中美しい自然を味わえます。11月から12月には冬桜、12月下旬から2月上旬にかけての蝋梅(ろうばい)、2月から3月にかけて咲く梅というように、冬の間も美しい花を眺めることができます。

ロープウェイの窓からは、秩父・長瀞の町並みを見下ろす絶景を楽しめます。

11月にオープンのムーミンパーク・メッツァビレッジ

11月9日に飯能市の宮沢湖湖畔エリアにオープンした、北欧のムーミン谷をモチーフとしたテーマパーク・メッツァビレッジは、埼玉県の新しい観光名所です。ムーミンの一家が生活する家やムーミンの物語の中に入り込んだような気分が味わえるアトラクション、地域の名産品を味わえるレストランやギフトショップが入っています。

中にはSAIBOKUメッツァビレッジ店のように、日高市で有名なサイボクハムのフードを味わえるショップも入っています。また、12月25日までの期間限定で、北欧のクリスマスを味わうことができる「クリスマスマーケット」、さらに12月1日から3月3日までの期間限定で、「チームラボ 森と湖の光の祭」というアートプロジェクトの開催が決まっています。

「クリスマスマーケット」では北欧のサンタクロースと握手できます。メッツァビレッジの近くには、温泉や三井アウトレットパーク 入間、高麗神社、巾着田など、飯能市や日高市、入間市を代表する観光名所もあり、バス旅によってはそれらの観光名所と一緒に、新しいメッツァビレッジを楽しめるようになっています。

特に平日は飯能駅からのバスの本数が多くはないため、バス旅で効率よく回るのがおすすめです。

地域別・日曜バス旅のおすすめ目的地

秩父三大氷柱ダイナミックなあしがくぼの氷柱

秩父三大氷柱に数えられる「あしがくぼの氷柱」は、高さ30メートル、幅が200メートルほどのダイナミックな氷柱を眺めることができます。この氷柱は山の傾斜を利用して、地域の人々の手によって造られたものです。

例年1月の上旬から2月上旬にかけて公開され、多くの観光客が山を登りながら、美しい氷柱を眺めにやって来ます。山の頂上では、地域のボランティアが甘酒や紅茶で接待をしてくれます。さらに、週末と祝日には、夕方から夜にかけて氷柱のライトアップが行われます。

青を基調とした幻想的な光景を眺めることができ、人気を集めています。秩父三大氷柱とは「あしがくぼの氷柱」、「三十槌(みそつち)の氷柱」、「尾ノ内渓谷の氷柱」の3か所を指します。「三十槌(みそつち)の氷柱」は、秩父の大滝地区で見られる氷柱で、天然の氷柱であることが特徴です。

また、小鹿野町にある「尾ノ内渓谷の氷柱」は吊り橋から眺めるダイナミックな氷柱が特徴です。首都圏などからのバスツアーもありますが、地元・横瀬町観光協会でも、芦ヶ久保駅を起点として秩父三大氷柱や地域の酒蔵や温泉をめぐるバス旅を用意しています。

歴史を感じる街小江戸・川越

蔵造りの町並みや「時の鐘」など、江戸情緒あふれる川越は、1年を通して人気のある埼玉県の観光名所です。江戸時代初期に建造され、その後大火の影響で1894年に再建された「時の鐘」は小江戸・川越の象徴的な存在で、現在も1日に4回、時を告げる鐘が鳴ります。

また、「時の鐘」のすぐそばにある「菓子屋横丁」では芋餅や駄菓子、せんべいなど、昔ながらのスウィーツを楽しむことができます。「菓子屋横丁」は、2015年に大きな火事が起きたのですが、その後復興し、現在ではにぎわいを取り戻しました。

また、周辺の銀行や川越商工会議所など、大正時代のモダンで瀟洒な建物も人気があります。近くにある川越氷川神社は、縁結びや夫婦円満のご利益があると言われるパワースポットです。朝8時から1日20個限定で配られる「縁結び玉」は、これを目当てに神社を訪れる人がいるほど、人気の縁結びグッズです。

鯛の形をした「あい鯛みくじ」も、良縁成就が期待できるとして、人気があります。また、川越氷川神社では絵馬がトンネルのような回廊に飾られているのも特徴です。寺社といえば、忘れてはいけないのが川越大師喜多院です。

正月3日には「初大師」として、盛大なだるま市が開催され、多くの人でにぎわいます。